藤岡市いじめ防止基本方針

藤岡市いじめ防止基本方針(平成25年3月策定 平成30年3月改定 令和4年5月改定)

Ⅰ  いじめ防止等の対策の基本的な考え方 

※ 「いじめ防止等」とは「いじめの未然防止」、「いじめの早期発見」及び「いじめへの対処」 をいう。
1  いじめの定義(いじめ防止対策推進法 第2条の定義による。)
「いじめ」とは児童等に対して、当該児童等が在籍する学校に在籍している等当該児童等と一定 の人的関係にある他の児童等が行う心理的又は物理的な影響を与える行為(インターネットを通 じて行われるものを含む。)であって、当該行為の対象となった児童等が心身の苦痛を感じてい るものをいう。

2  いじめ防止等の対策の基本理念
いじめは人権を侵害する決して許されない行為であり、どの学校にも、どの学級にも、どの児 童生徒にも起こり得るという認識の下、藤岡市いじめ撲滅宣言「いじめをしない、させない、許 さない」(平成20年2月策定)を核とした取組を推進・継続していく。

3  いじめ防止等のために設置する組織 藤岡市及び教育委員会は、次の組織の設置により、実効的にいじめ防止等のための対策を行う。
(1) いじめ防止等に関係する機関及び団体の連携を図るため、いじめ問題の対策に係る 「いじめ問題対策連絡協議会」を設置する。
(2) 重大事態に対処するとともに、再発を防止するために、調査等を実施する附属機関 「藤岡市いじめ問題調査委員会」を設置する。
Ⅱ いじめ防止等のための取組 

1 藤岡市及び教育委員会
(1) 学校への指示の徹底
  ① 管理職の役割と責任の明確化
  ② いじめ防止担当教員の配置
  ③ 「いじめ問題解決に向けた子ども会議」及び「いじめ問題解決に向けた教育懇談会」の 内容の全教職員での情報の共有化
(2) いじめの未然防止に関すること
  ① いじめ防止等のための体制の整備
   〇 「笑顔・やる気・希望」に満ちた児童生徒の育成、学校づくりへの支援           
   〇 「いじめ防止マニュアル」「学校におけるいじめ問題に関するチェックポイント」 (「子どもの笑顔があふれるポイント集」)の活用の促進
            〇 学期に1度の「いじめ防止担当教員研修会」の開催
  ② いじめ防止等に向けての啓発
   〇 「いじめ問題解決に向けた教育懇談会」の開催(地域住民・保護者) 
   〇 「いじめ問題解決に向けた子ども会議」の開催(児童生徒)
   〇 「人権講演会」の開催(教職員)
(3) いじめの早期発見に関すること
  ① いじめの実態把握
   〇 「楽しい学校生活を送るために(アンケート)」(「藤岡市学校教育の手引き」)の 活用の促進
  ② いじめ防止等に向けての学校、家庭、地域、関係諸機関との連携の強化
【関係諸機関】
群馬県青少年センター、児童相談所、群馬県教育委員会
群馬県総合教育センター子ども教育相談係、藤岡市警察署生活安全課
藤岡市青少年センター、スクールカウンセラー
西部教育事務所スクールソーシャルワーカー、藤岡市子ども課
(4) いじめへの対処に関すること
  ① いじめに関する相談体制の充実
   〇 藤岡市青少年センターによる青少年相談、藤岡市役所健康福祉部子ども課、適応指導教 室「にじの家」、
    藤岡警察署子どもの悩み110番、学校教育課窓口相談 等
  ② 重大事態への対処
   ※ いじめ防止基本方針「Ⅲ 重大事態への対処」参照
(5) 藤岡市いじめ防止基本方針に関する事項
  ① 藤岡市及び教育委員会は、当該基本方針の改定から3年の経過を目途として見直しを行 い、
   必要があると認められるときは、その結果に基づいて必要な措置を講じる。
  ② 教育委員会は、藤岡市立学校における基本方針について、それぞれ改定状況を確認し、 これを公表する。
2 学校
(1) いじめ未然防止に関すること
  ① いじめ防止等のための体制の整備
   ○ 管理職の役割と責任の明確化
     ・「学校いじめ防止基本方針」の策定及び公表
     ・「いじめ防止推進委員会」の設置
     ・学校いじめ防止基本方針やいじめ防止推進委員会をもとにした具体的取組の推進
   〇 いじめ防止担当教員を中心としたいじめへの対応力の向上を図る研修の推進 (校内研修)
     ・いじめの定義について全職員への周知
     ・未然防止に向けた組織的な対応
   ○ 全職員での情報の共有化
     ・いじめ問題解決に向けた子ども会議、いじめ問題解決に向けた教育懇談会などの 内容の共有
     ・教育相談体制、生徒指導体制の整備
  ② すべての児童生徒が、安心して生活できる安全な学校づくり
   〇 よりよい人間関係を築く力と自主的・実践的な態度の育成
   〇 生徒指導の3つの機能を意識した教育活動の展開
  ③ 児童生徒の居場所づくり・絆づくりと自尊感情の育成
   〇 人権教育、道徳教育及び体験活動等の充実
   〇 学力の保障(学ぶ楽しさ分かる授業の実施)
  ④ いじめを絶対に許さない学校風土の醸成
   〇 連携型小中一貫校における「いじめ防止活動」の実施
   〇 児童会・生徒会を中心とした子ども主体のいじめ防止活動の実施
(2) いじめの早期発見に関すること
  ① いじめの実態把握
   〇 教職員による日常観察
   〇 定期的なアンケート調査・面談等による情報収集
   〇 教職員の人権感覚の高揚
   ○ 報告・連絡・相談の徹底
  ② 家庭及び地域との連携の強化
(3) いじめへの対処に関すること
  ① いじめの把握と解決に向けた具体的な対応
   〇 管理職のリーダーシップのもと迅速な情報の共有と組織的対応
    (いじめ防止推進委員会)
  ② 関係諸機関との連携の強化
   ※ 関係諸機関は Ⅱ1(2)②参照
   ※ 警察との連携
    * いじめが犯罪行為として取り扱われるべきものであると認められる場合
    * 児童生徒の生命、心身又は財産に重大な被害が生じる場合
  ③ いじめの再発防止に向けた具体的な対応
   〇 被害児童生徒並びに保護者に対する支援
   〇 加害児童生徒並びに保護者に対する指導・助言
  ④ 取組の評価・検証
    学校は、いじめの防止等に向けた取組について学校評価を用いて検証し、その結果を
   教育委員会及び保護者・地域に公表する。
3 子どもたち
 いじめ問題解決に向けた子ども会議で話し合われ、決定したことを基に、いじめ問題解決に向 け児童生徒中心に取り組む。
(1) いじめ撲滅宣言(平成20年2月12日制定)ぼくめつ宣言.jpg
(2) シンボルマーク (平成23年2月15日制定)いじめ会議シンボルマーク
(3) 「スマイルハイタッチあいさつ運動」と「HAPPYはぁとふるツリー運動」 (平成25年度) 
(4) 「藤岡市ネットいじめ防止行動目標アクション3+」(平成28・29年度)
    アクション1  相手が喜ぶ言葉を使おう
    アクション2  送信する前に確認しよう
    アクション3  大切なことは相手の目を見て伝えよう 

(5) 「友達とのコミュニケーションポイント」(令和元年度)
(6) 「コロナウイルス感染症の3つの感染の繰り返しを断ち切るための行動目標」 (令和2年度)
(7) 「見えづらいいじめの見つけ方」「いじめを見つけた時の対応」(令和3年度)
4 保護者
(1) 子どもの規範意識を育てる。
(2) 子どもをいじめから守る。
(3) 学校や地域と協働していじめ防止等に取り組む。
5 地域

(1) 子どもが安心して過ごすことができる環境をつくる。

(2) 子どもたちの地域行事等への参加を呼びかける。

(3) 学校へいじめに関する情報を提供する。

   いじめ撲滅に向けて教育懇談会で話し合われた3つの重点を実施する。

   (重点1) 子どもとのコミュニケーションの機会(時間)を増やします!
   (重点2) 子どもをほめて、育てます!
   (重点3) 子どもを温かく見守ります!
Ⅲ 重大事態への対処 

1 重大事態の発生と調査 

(1) 重大事態とは

  〇いじめにより児童生徒の生命、心身又は財産に重大な被害が生じた疑いがあると認めるとき。
  〇いじめにより児童生徒が相当の期間、学校を欠席することを余儀なくされている疑いがある と認めるとき。 
   重大事態に該当するか否かについては、いじめを受ける児童生徒の状況に着目して判断する とともに、いじめられた児童生徒や
  保護者からの申立てがあったときは、適切かつ真摯に対応 する。

(2) 重大事態の報告

       〇 学校は、重大事態が発生したときは、教育委員会を通じて速やかに市長に報告する。

   教育 委員会は重大事態の内容等について協議を行い調査主体を決定する。

(3) 調査主体:藤岡市及び教育委員会又は学校

  〇 藤岡市及び教育委員会又は学校は、その事態に対処するとともに、速やかにその調査組織 が事実関係を明確にするための調査を実施する。
   なお、学校が主体の調査では重大事態への 対処及び同種の事案の発生に必ずしも十分な結果を得られないと教育委員会が判断するときや、
   学校の教育活動に支障が生じるおそれがあるようなときは、教育委員会が調査を実施す る。

(4) 調査を行うための組織

       〇 藤岡市及び教育委員会又は学校は、その事案が重大事態に至ると判断したときには当該重大事態に係る調査を行うために、
           速やかに調査組織が調査を実施する。調査は、学校の設置者が調査主体となる場合は、藤岡市及び教育委員会に設置した
          附属機関「藤岡市いじめ問題調査委員会」が、学校が調査主体となる場合は、学校に置かれた「いじめ防止等の対策のた
         の組織」が、これを行う。

(5) 事実関係を明確にするための調査の実施

  〇 「事実関係を明確にする」とは、重大事態に至る要因となったいじめ行為が、

   ① いつ(いつ頃から)、誰から行われ、どのような態様であったか

   ② いじめが発生した背景としてどのような問題があったか

   ③ 学校・教職員がどのように対応したか

   等の事実関係を、可能な限り網羅的に明確にすることである。
    この調査は当該事態への対処 や同種の事態の再発防止を図るものである。

  〇 教育委員会は、学校が調査を行うときは、必要な指導助言又は支援を行う。

  〇 重大事態の全貌の事実関係を明確にされず、その一部が解明されたにすぎないと判断する 場合は、

          「重大事態に係る事実関係を明確にするための調査」として、教育委員会が調査資 料の再分析や、

   必要に応じて新たな調査を行うこととする。

(6) その他の留意事項

  〇 事案の重大性を踏まえ、教育委員会は、加害児童生徒に対して、出席停止措置の活用や、
   いじめを受けた児童生徒の就学校の変更等、弾力的な対応を検討する。

(7) 調査結果の提供及び報告

  〇 藤岡市及び教育委員会又は学校は、いじめを受けた児童生徒及びその保護者に対して
   当該 調査に係る必要な情報を適切に提供するものとし、 提供に当たっては、児童生徒
   のプライバ シー保護に配慮する等、適切な方法で提供する。
  〇 藤岡市及び教育委員会又は学校は、調査の結果について、市長に報告する。なお、いじ
   め を受けた児童生徒又はその保護者が希望する場合は、いじめを受けた児童生徒又は
   その保護 者の所見をまとめた文書を受理し、当該文書を調査結果報告に添えるものとする。

2 調査結果の報告を受けた藤岡市長による再調査及び措置

(1) 再調査

〇 藤岡市及び教育委員会又は学校が行った調査の結果について、必要があると認めるときは、
 再調査を行うことができる。
〇 再調査においても、当該児童生徒及びその保護者に対し、当該調査に係る必要な情報を提
 供するに当たっては、児童生徒のプライバシー保護に配慮する等適切な方法で提供する。

(2) 再調査の結果を踏まえた措置等

〇 藤岡市及び教育委員会は、再調査の結果を踏まえ、自らの権限及び責任において当該調査
 に係る重大事態への対処又は当該重大事態と同種の事態の発生の防止のために必要な措置を
 講ずる。
Ⅳ その他いじめ防止等のための取組に関する事項 

〇 いじめの解消について 「いじめの防止等のための基本的な方針」平成29年3月14日最終改訂より一部抜

いじめが「解消している」状態とは少なくとも次の2つの要件が満たされている必要があ る。
ただし、これらの要件が満たされている場合でも、必要に応じ、他の事情も勘案して 判断するものとする。

 いじめに係る行為が止んでいること

 被害者に対する心理的又は物理的な影響を与える行為(インターネットを通じて行わ れるものも含む)が止んでいる状態が

相当の期間継続していること。この相当の期間と は少なくとも3ヶ月を目安とする。

 ただし、いじめの被害の重大ま性等からさらに長期の 期間が必要であると判断される場合は、この目安にかかわらず、学校の

設置者又は学校いじめ対策組織の判断により、より長期の期間を設定するものとする。被害児童生徒が心身の苦痛を感じてい

ないこと 被害児童生徒本人及びその保護者に対し、心身の苦痛を感じていないかどうかを面談 等により確認する。


○被害児童生徒が心身の苦痛を感じていないこと
被害児童生徒本人及びその保護者に対し、心身の苦痛を感じていないかどうかを面談 等により確認する。



いじめ防止基本方針(PDF)